親知らず抜歯

親知らずの診察・
抜歯治療について

親知らずの診察・抜歯治療について

親知らずとは

親知らずは、前歯から数えて8番目(一番奥)の永久歯です。智歯(ちし)や第三大臼歯とも呼ばれます。一般的には17歳~30歳くらいに生えてくることが多く、全て生えてくれば4本の親知らずになります。しかし現代では退化傾向にあり、親知らずが1本も生えてこないという方も少なくありません。

親知らずは正常に生えていて健康な状態であれば特に問題はありませんが、周囲の歯への影響や将来的なトラブルを考慮して、親知らずを残すリスクの方が高いと判断されるときには抜歯をおすすめする場合があります。

抜歯をおすすめするケースとは

  1. 斜めに生えている親知らず 親知らずが斜めに生えていて隣の歯を圧迫しているケースです。むし歯や歯周病なりやすく、噛み合わせや歯並びにも影響が出る場合もあるので抜歯をおすすめします。
  2. 水平埋伏の親知らず 歯茎の中に潜ったまま、横向きに生えてしまうケースです(水平埋伏智歯)。隣の歯に負担をかけてしまっている場合や、隣の歯を治療しなければならない場合などには抜歯をおすすめします。

親知らずを抜歯しなくても良いケース

真っ直ぐ生えている健康な親知らず

親知らずが真っ直ぐ正常に生えており、噛み合わせにも問題なく、むし歯などもない健康な状態であれば、基本的に抜歯をする必要はありません。

「親知らずが気になる」方へ

「自分の親知らずは抜いた方がいいのかな?」と、少しでも不安や疑問をお持ちの方は、どうぞお気軽に当院へご相談ください。

当院では症状に合わせてCT(立体画像診断装置)などを用いた診査診断を行い、的確な治療プランをご提案しております。また難しい症例につきましても専門医療機関と連携し、最適な治療をご提供することが可能です。

なるべく早期に治療をすることで日常生活におけるストレスの軽減や、痛みを感じる期間の短縮にもつながりますので、親知らずが気になる方は遠慮なく当院へお問い合わせください。

親知らずによる主なトラブル

智歯周囲炎(歯肉の炎症)

斜めに生えている親知らずや、真っ直ぐでも途中までしか生えてこない親知らずは、歯と歯肉の間に汚れが溜まりやすい状態です。細菌が増殖することで、親知らずの周りの歯肉が炎症を引き起こす場合があります。

むし歯リスクを高める

歯ブラシが届きにくく、むし歯になりやすい傾向にあります。親知らずと手前の歯の隙間にも汚れが溜まりやすくなることで、他の健康な歯までむし歯になることも少なくありません。

歯並びが悪くなる

親知らずが手前の歯を押すことにより、歯並びが悪くなってしまう場合があります(歯列不正)。歯並びが悪くなると見た目の問題はもちろん、むし歯や歯周病にもなりやすくなってしまいます。

口臭の原因になることも

特に正常に生えていない親知らずの場合、その周辺は汚れや細菌が溜まりやすく不衛生になりやすい状態にあります。そうして生じたむし歯や歯周炎が口臭の原因になってしまうこともあります。

抜歯後の注意点について

親知らずの抜歯後の注意事項について
  1. 痛み 抜歯の前後は麻酔が効いているので、痛みを感じることはほとんどありません。治療を終えて麻酔が切れ始めると徐々に痛みを感じるようになります。痛みの度合いや期間は、抜歯の難易度や個人によって異なりますが、一般的な目安としては、痛みは約2日~1週間、腫れは1週間~10日ほどで無くなります。痛みについても不安のある方は遠慮なくご相談ください。
  2. 出血 抜歯直後から翌日くらいまでは唾液に血が混じることがありますが、特に問題はありません。鼻血のようにポタポタと出血する場合はガーゼを20~30分ほど噛んで圧迫止血を行いましょう。もしそれでも止まらないという場合はご連絡ください。
  3. 腫れ 抜歯後の腫れは、抜歯の翌日から始まることが多く、24時間後から48時間程度でピークを迎えます。痛みと同様に、腫れ方にも抜歯の難易度や個人によって差があります。腫れの症状でしばらく口が開きにくい場合には、食事は柔らかく食べやすいものを選ぶと良いでしょう。
  4. 開口障害 抜歯後に「口が開けづらい」「口が大きく開かない」などの症状が出ることがあります。これは炎症が口周辺の筋肉にまで及ぶ場合があるためです。痛みや腫れと同様に、通常で1週間~2週間程度でおさまります。